「DANCING SHOES」の歌詞から学ぶ

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「DANCING SHOES」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「DANCING SHOES」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

 

思い通りに事が運ばず、悶々とする人物の様子が浮かび上がってきます。

そんな自分を自嘲しながら、世の中を斜に構えた目線で見ている主人公。

自由になりたいと思うほど、何かに縛られていることを強く感じてしまう。

だけど、縛られたままでも無様でも、その状態のままとにかく踊ろう。

そんな、地べたから這い上がるような力強さが滲む、最高にクールなテイストの歌詞です。

歌詞の随所に、ミスチルというビッグバンドを長年やってきた桜井さん自身の気持ちも垣間見えるような気もします。

 

※歌詞全文はこちらです。

息を殺してその時を待っている
いつか俺にあの眩い光が当たるその時を

でも案外 チャンスは来ないもんで
暗いトンネルの中でぼんやり遠くの光を見てる だけ

バランスとって生きるのが人の常
右肩上がれば左の肩も上げ
やっぱ両肩下げる

群れを離れ歩いてくのもシンドい
良くも悪くも注目浴びれば
その分だけ叩かれる

後退りしたり
地団駄踏んだり
なに!?このくだり?
We were born to be free

Hey girls, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両手に繋がれた鎖
タンバリン代わりにして
踊れるか?
転んだってまだステップを踏め!
無様な位がちょうど良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!

流行り廃りがあると百も承知で
そう あえて俺のやり方でいくんだって自分をけしかける

四半世紀やってりゃ色々ある
あちらを立てれば こちらは濡れずで破綻をきたしそうです

サルバドール・ダリ
ってちょっとグロくない?
普通じゃない感じが良い
We were born to be free

Hey boys, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両足にかせられた負荷に
抗いステップを踏め!
弾む息を大空に撒き散らして
君は思うよりカッコ良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!
Hey guys, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両手に繋がれた鎖
タンバリン代わりにして
踊れるか?
転んだってまだステップを踏め!
無様な位がちょうど良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!
   Do it, do it, do it, do it!!

<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

 

 

歌詞の意味を深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

息を殺してその時を待っている
いつか俺にあの眩い光が当たるその時を
でも案外 チャンスは来ないもんで
暗いトンネルの中でぼんやり遠くの光を見てる だけ
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

自分に陽の目が当たるのを待っている主人公。

しかし、いつまで経ってもその機会はやって来ず、歯痒い思いをしています。

遠くに見える「いつか自分に当たるはずの光」をトンネルの真ん中で見ている。

その心情をここまでくっきりと浮かび上がらせる桜井さんの作詞。全身で感銘を受けてしまいます。

 

バランスとって生きるのが人の常
右肩上がれば左の肩も上げ
やっぱ両肩下げる
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

皮肉が効いていて非常にインパクトのあるフレーズ。

グッと意気込んだかと思ったら、バランスを取るための調整で結局状況は変わらず。むしろ余計に残念な気持ちになる。

こうして書かれるとそんな場面が自分自身にもあった気がしてきます。

 

群れを離れ歩いてくのもシンドい
良くも悪くも注目浴びれば
その分だけ叩かれる
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

主人公は何か大衆の持つそれとは違う目標や夢を持っているのでしょう。

群れのなかで生きるのは窮屈に感じる、でもいざその群れから離れるのもしんどいと感じています。

その理由は、目立てば目立った分だけ批判にも合うから。その批判を跳ね返す気概を持ち続けるのは、確かに疲れそうです。

もしかすると、桜井さん自身の心にもこんなふうに思うところがあったりするのかもしれません。

 

後退りしたり
地団駄踏んだり
なに!?このくだり?
We were born to be free
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

韻を踏んだ歌詞で、曲の雰囲気からも荒っぽいクールさがほとばしる部分です。

後退りに地団駄。時間をかけてるのに全然前に進めない状態。「なに!?このくだり?」の自嘲気味の発言が脳に焼き付くほど印象的です。

We were born to be free. 自由になるために生まれたはずなのに、全然それを実感できない。

主人公の苦悩の気持ちは続きます。

 

Hey girls, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両手に繋がれた鎖
タンバリン代わりにして
踊れるか?
転んだってまだステップを踏め!
無様な位がちょうど良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

サビの歌詞です。

「Hey girls, come on」と女性に呼びかけています。後で「boys」と「guys」も出てきますが、これはつまり、自分(主人公)のように悶々とした苦悩のなかにをいる人たちみんなを巻き込む呼びかけという意味合いなのでしょう。なので、性別はそこまで関係はないのかなと感じています。

「両手に繋がれた鎖」は自分の自由を縛るもの。それをむしろタンバリン代わりにして踊ってみせてやろう!転んで無様な格好をさらけ出してもいい!ぐらいの気概がないとダメだ!

と、泥臭くも暑いメッセージが一気に押し寄せてきます。いっちょ僕も無様にもがいてやろうかな。なんて気持ちにさせれるフレーズです。

 

 

流行り廃りがあると百も承知で
そう あえて俺のやり方でいくんだって自分をけしかける
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

確かに、何にでも流行り廃りはあるものですよね。

それでも、自分は自分のやり方、スタイルでやってやるんだと自分を鼓舞しています。

カッコいいようですが、一方で流行り廃りに目を向けるのが怖いという気持ちも混ざっているように僕は深読みしてしまいます。

 

四半世紀やってりゃ色々ある
あちらを立てれば こちらは濡れずで破綻をきたしそうです
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

興味深いフレーズがここにもあります。

「あちらを立てればこちらは濡れず」これ、たぶん下ネタですよね。桜井さんのことだし。外したら大変恥ずかしいのですが…。

本来の言葉としては「あちらを立てればこちらが立たず」ですが、後半を「濡れず」に変えています。

まぁとにかく、意味合いとしては、長いことやっていればすべて破綻してしまいそうな場面もたくさん経験してきたよ。ということだと思います。

なんだか桜井さんの心の一部にある“本音”がうかがえるようなフレーズです。

 

サルバドール・ダリ
ってちょっとグロくない?
普通じゃない感じが良い
We were born to be free
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

サルバドール・ダリとは、あの画家のダリのことです。

思わずダリの作品について検索してしまいました。確かにグロいといか、物々しい雰囲気の絵が多いように思います。

その「普通じゃない感じが良い」。うまく言えませんがよくわかります。

それで言うとこの曲「DANCING SHOES」の歌詞にも同じことが言えそうです。うん、でも、とてもイイ。

 

Hey boys, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両足にかせられた負荷に
抗いステップを踏め!
弾む息を大空に撒き散らして
君は思うよりカッコ良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

最後の畳みかけるようなサビの歌詞です。

次は「boys」。1番のサビ歌詞とメッセージは同じだと解釈できます。

両足の付加とステップを踏むという組み合わせがこれまたウマイです。

必死で弾む息を上げる姿は、無様なようでカッコよく見えるものだ。だからそのまま踊り続けろ!まさしく「boys」のハートに刺さるようなメッセージですね。

 

Hey guys, come on
Let you wear the dancing shoes.
その両手に繋がれた鎖
タンバリン代わりにして
踊れるか?
転んだってまだステップを踏め!
無様な位がちょうど良い
さぁ Do it, do it, do it, do it!!
   Do it, do it, do it, do it!!
<出典>DANCING SHOES/Mr.Children 作詞:桜井和寿

最後は「guys」。

鎖という邪魔なものを楽しむのに使ってしまえ!というニュアンスがクールです。

「踊れるか?」と桜井さんに言われると「踊れる!!」と答えたくなりますよね。

最後の「やれ!やれ!やれ!やれ!」はシンプルで荒っぽいけど、間違いなく背中を押してくれるフーズ。心の奥にメラメラと炎が起こる気持ちになります。

 

 

歌詞解釈からの学び

逆境や苦悩もタンバリンに変えて、愉快に無様に踊ってやろうと考えれば、たぶん何度でも立ち上がれる。

とにかくクールかつ熱いメッセージをくれる歌詞です。斜に構えた皮肉っぽい言葉もあることで、そのメッセージがより引き立って刺さります。

大事なのはスマートさや優雅さではなく、無様に転んでも自分の心に正直に、何度でも立ち上がること。そして愉快な気持ちで踊り続けること。

自分にふがいなさを感じたときには、すぐにこの歌詞を思い出したい。そんな人生の土台になってくれそうな曲です。

 

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コメント

  1. 田中 より:

    下ネタでは無いと思います。濡れずっていうのは濡れずに済むという事だと思います。

    • Mr.かぷちーのMr.かぷちーの より:

      田中さん、コメントありがとうございます!
      お返事遅くなり申し訳ありません。
      なるほど、僕の思考が偏ってましたかね(笑)
      ちなみに、「濡れずに済む」というのは何のことかって教えていただけますか?他の人の解釈とても興味あります。

  2. トマト より:

    下ネタに1票です笑 ラジオでも今回のアルバムの1番のお気に入りワードだと言われてました
    この歌はこれから芸能界で闘っていく息子さんへの応援歌かなー?と思いました。

    • Mr.かぷちーのMr.かぷちーの より:

      トマトさん、コメントありがとうございます!
      1票、ありがとうございます!(笑)やはり、そんな気がしますよね、これは。
      息子さんへの応援歌、なるほどなるほど。いろんな障害があっても自分を信じて踊り続けることの大切さですね…!

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