「ためいきの日曜日」の歌詞から学ぶ

このサイトの記事内では「アフィリエイト広告」などの広告を掲載している場合があります。
消費者庁が問題としている「誇大な宣伝や表現」とならないよう配慮し、コンテンツを作成しておりますのでご安心ください。
問題のある表現がありましたら、お問い合わせよりご一報いただけますと幸いです。

 

「ためいきの日曜日」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「ためいきの日曜日」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体からの意味解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

 

遠距離恋愛で、恋人に会えないつらさを描いた歌詞。

「ためいきの日曜日」というタイトルについて、なぜ日曜日にためいきが出るのかというと、週末が終わってしまい、今回も恋人に会えないまま、月曜日を迎えてしまうからです。

主人公は恋人に会いたい思いでいっぱいなのですが、彼女の方には叶えたい願い、目標があり、それに向けて遠くでがんばっている状況なのもわかります。

そんな遠距離恋愛が続くうちに、会いたい気持ちはどんどん募り、彼女の気持ちが変化してしまわないかと不安になる主人公。

そのつらさのあまり、目に入るものすべてが自分を狂わせていくようにも感じる心境になってしまっています。

僕個人としても少しだけ経験がありますが、距離という物理的な壁は、誰のせいでもない障害なのでなんとも苦しい存在ですよね。

この距離という障害に阻まれ、主人公は今日もまた、ためいきに満たされた部屋のなかで日曜日を終えていくのです。

 

歌詞全文(引用)

Oh my Darin’  白い雲を 窓から眺めるたび
遥か遠く 逢えぬ君へ 想いつのる

ためいきの日曜日 黄昏時の風に
身を任せて 飛んで行きたいよ
電話じゃ上手く 伝えられないから

Sunday oh Sunday 行き交う恋人達の
笑い声に君が重なる

I’m dreaming of, see you again 夢の中で逢おう
いつの日かきっと 君の願いが叶う その日まで

Oh my Baby,  別々の場所で暮らす二人の
距離が心のその中まで 変えないように

あの日から今日まで 積み上げてた時が
今にも崩れてしまいそうな 悪い夢を
一日中見てた

Sunday oh Sunday 思ってたよりもずっと
君の存在は大きくなってた

I’m dreaming of, see you again 夢の中で逢おう
口癖のように 君の名を呼んでも No

退屈なTVショー おしゃべりなラジオ
飲みかけのソーダ 星の降るハイウェイ
何もかもが 全て僕を狂わせて行く
I’m so blue

<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

 

 

歌詞の意味を深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

Oh my Darin’  白い雲を 窓から眺めるたび
遥か遠く 逢えぬ君へ 想いつのる
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

歌い出しの歌詞です。この部分から、主人公が遠距離恋愛をしていることがわかります。

部屋の中から空を見ると「空はこんなに広くて自由なのに、どうしておれはこの部屋に閉じこもって彼女に会いに行けないんだ…」と考えたりしてしまって、余計に想いがつのってしまう。

うんうん、経験した人にはわかる、このつらさ。

 

ためいきの日曜日 黄昏時の風に
身を任せて 飛んで行きたいよ
電話じゃ上手く 伝えられないから
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

タイトルの「ためいきの日曜日」が歌詞中にも登場します。主人公の気持ちを端的に表した、見事なワードですよね。

黄昏時ということなので、時間は夕方です。風に乗って“君”のもとへ飛んで行きたいと思ってしまうのは、窓から雲を眺めていたからです。

そしてもうひとつ、電話じゃなく直接会いたいという気持ちのためでもあるのですね。自分のこの愛しい気持ちを、電話では上手く伝えられない、伝え切れないと思っているためです。

 

Sunday oh Sunday 行き交う恋人達の
笑い声に君が重なる
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

日曜日というのは、平日仕事の人からすれば、嬉しい休日。ですが、今の主人公にはうらめしく思われてしまいます。

日曜日で通りにはたくさんの人がいて、そのなかには恋人同士で歩く人もいる。なのに自分は“君”と一緒にいない状態。

恋人の女性の方が笑う声が、“君”の笑い声に重なるように感じ、主人公のつらさはまた一層つのります。

 

I’m dreaming of, see you again 夢の中で逢おう
いつの日かきっと 君の願いが叶う その日まで
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

「I’m dreaming of」は、「私は夢を見ている」という意味。「see you again」と続くので、「僕は夢を見ている、そこでまた会おう」という直訳になります。

つまり、「夢の中で逢おう」というフレーズと同じ意味ですね。

そして、大事なポイントはこの次です。どうやら、君の願いが叶うと、2人の間の距離の障害はなくなるようです。

ここから考えられるのは、“君”は夢のために主人公と離れたところで生活しているということ。大学生なのか、就職したての研修期間なのか、はたまた海外に赴任中なのか、いろんな可能性が考えられますね。

 

 

Oh my Baby,  別々の場所で暮らす二人の
距離が心のその中まで 変えないように
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

主人公の心配事は…というか、遠距離恋愛をする人ほぼすべての人の不安は、ここに集約されるのではないでしょうか。

2人の間の距離が、そのまま2人の心の距離になってしまわないか…。

物理的な距離が離れていることで、相手の気持ちが変わってしまい、自分から離れて行ってしまわないか。

どうかそうならないでくれ。会えないつらさだけでなく、そんな不安も抱えていることがわかります。もうまさに、痛いほどわかります…。

 

あの日から今日まで 積み上げてた時が
今にも崩れてしまいそうな 悪い夢を
一日中見てた
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

“君”の気持ちが離れてしまわないかという不安を、別の表現で描いた部分。

「あの日」というのは、2人が付き合うようになった日のこと。その日から今日まで積み上げた2人の関係が、崩れてしまう内容の夢。まさに主人公にとっては悪夢ですね。

注目なのが「一日中見てた」の箇所です。実際に一日中寝ているとは考えづらいですよね。つまり、起きている間にも、“君”との関係が崩れてしまう不安にさいなまれているということになります。

まさしく「寝ても覚めても」“君”のことを考え、同時に2人の関係がダメになってしまわないかという不安を抱えているのです。

 

Sunday oh Sunday 思ってたよりもずっと
君の存在は大きくなってた
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

日に日に、主人公のなかの会いたい想いは強くなり、2人の関係が崩れてしまわないかという不安は大きくなります。

「存在」を「かげ」と読ませるところが主人公の気持ちをうまく表現しています。

 

I’m dreaming of, see you again 夢の中で逢おう
口癖のように 君の名を呼んでも No
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

2番のサビの歌詞です。

“君”の名前を呼ぶことは、もはや口癖になってしまっている主人公。今もまたその名を呼んでも、何か応えがあるはずもなく、部屋のなかに空しく広がるだけ。

そんな切なさが「No」という短い一言に集約されています。

 

退屈なTVショー おしゃべりなラジオ
飲みかけのソーダ 星の降るハイウェイ
何もかもが 全て僕を狂わせて行く
I’m so blue
<出典>ためいきの日曜日/Mr.Children 作詞:桜井和寿

僕のお気に入りのフレーズがここなんです。

ここに並べられたものは、主人公の部屋の中にあるものや、そこから見えるものたちです。

そのすべてが僕を狂わせていく。なぜか…?

それは、TVショーもラジオも、“君”と2人で楽しんだことがあったから。ソーダも2人で飲んだし、星空とその下に走るハイウェイも、この部屋から2人で見たから。なのです。

あの日ここにいた“君”が、今はいない。すべての目に留まるものが主人公に“君”を感じさせてしまうのです。

この表現、この歌詞、本当に神がかり的な巧みさです。しかも、「星の降るハイウェイ」で、夕方から夜に時間が経過していることも暗に示す芸の細かさ。

まだ若かったはずの桜井さん。こんな表現ができてしまうのは、本当に天才ですよね。

 

 

歌詞の意味からの学び

遠距離恋愛のつらさと、不安にさいなまれる苦しさ。これは他の何にも代えられない独特の感情である。

つらいことや不安なことは、世の中にはいろいろあります。しかし、遠距離恋愛のそれは他とは違う異質さがあるんですよね。

“君”の方も主人公のことを同じように想っていてくれていることを願うばかりです。

経験者にしかわからない部分もあるとは思いますが、遠距離恋愛でなくても、「会いたいけど会えない」という経験は、どんな恋愛にでもあることではないでしょうか。

でも、そういう経験を通して、好きな人を想うことの尊さを実感したり、人の痛みが理解できるようになったりするのではないかなと、大人(おっさん?)になった今では思います。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

created by Rinker
¥2,420(2024/04/25 15:57:20時点 Amazon調べ-詳細)

 

 

コメント

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました