「君が好き」の歌詞から学ぶ

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「君が好き」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「君が好き」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

歌詞全文はこちらを参照(J-Lyric.net様)

 

都会の夜の景色のなかで“君”を想う気持ちを噛みしめるように歌う主人公。そんな姿が浮かんでくる歌詞です。

片想いの歌詞と思ってほぼほぼ間違いないでしょう。届かない「君が好き」という片想いの気持ちは、得てして夜に爆発して心からあふれ出してきます。これは僕の経験則なのですが、この曲を聞くときっと多くの人がそうなのかなと思ったりします。

心からあふれた想いは、口からもあふれてしまい、繰り返し繰り返し「君が好き」とつぶやいてしまう。そんな苦しくもどこか心地よい片想いの心境がうかがえます。

 

 

歌詞の深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

もしもまだ願いが一つ叶うとしたら…
そんな空想を広げ 一日中ぼんやり過せば
月も濁る東京の夜だ そしてひねり出した答えは
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

主人公が東京の街の夜空の下、なにやら現実では叶わない願いをし、空想を広げている。

そんな情景の描写から歌詞の物語が始まります。

 

君が好き
僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい
夜の淵 アパートの脇
くたびれた自販機で二つ 缶コーヒーを買って
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

主人公が直前の歌詞で言っていた「ひねり出した答え」。それは「君が好き」というとてもシンプルで簡潔な言葉です。

そして、自分が生きる意味にこれ以上の意味はないという気持ちに至ります。言い換えれば、“君”が好きだから僕は生きているんだ。ということですよね。

全体解釈のところで、どこか心地よい片想いと書きましたが、その根拠はこの歌詞です。つらくても、この片想いが与えてくれる生きがいと張り合いは、主人公の精神を強く支えていることでしょう。

アパートの部屋で一日中ぼんやりしていた主人公ですが、そんな自分の気持ちを噛みしめながら自販機でコーヒーを2つ買います。2つ買ったということは、“君”のところへ向かったのです。

このままぼんやり空想を広げてばかりいても何も変わらない。“君”への想い以上に生きている意味がないのなら、“君”のところに行こう。そう思い、実際に会いに行くという行動に出たのでしょう。

 

僕の手が君の涙拭えるとしたら それは素敵だけど
君もまた僕と似たような 誰にも踏み込まれたくない
領域を隠し持っているんだろう
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

主人公と“君”とは、涙を拭ってあげるような関係ではないということですね。ここから、付き合っている関係ではないということがわかります。

“君”の「誰にも踏み込まれたくない領域」に主人公もまた踏み込むことはできないでいるのです。「誰にも」なので仕方ないのかもしれませんが、“君”を好きでいる主人公にとっては、そこに踏み込める関係になりたいと望んでしまいますよね。

しかし、主人公は、“君”がそんな領域を持っていることを否定しないで、きちんと尊重しています。ここからも主人公の真摯な気持ちが読み取れる気がします。

 

 

君が好き
この響きに 潜んでる温い惰性の匂いがしても
繰り返し 繰り返し
煮え切らないメロディに添って 思いを焦がして
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

「君が好き」という言葉やその響きは、とてもとてもありふれたものです。

そこからは生ぬるい惰性があるように感じてしまうかもしれないけど、それでも僕は繰り返し「君が好き」というこの言葉を言うよ。

そんな主人公の気持ちにジーンと来てしまいます。ありふれているけど、それだけに本気でまっすぐで、真心のこもった「好き」という気持ちなのです。

 

歩道橋の上には 見慣れてしまった
濁った月が浮かんでいて
汚れていってしまう 僕らにそっと
あぁ 空しく何かを訴えている
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

濁った月は汚れていってしまう僕らが行き着く姿のメタファー(隠喩)です。

見上げた月が都会の空気で濁っていて、それを見た主人公は、月が「君たちもきっとこうなるよ。ならないためには、いつまでも汚れのないピュアな心を持っていないとダメだよ」と訴えてくるように感じたワケですね。

片想いが実らなくても、この気持ちを持っていること自体に意味があるんだと考えていることがわかります。見上げた月からもこんなことを考えてしまう主人公。いつでも“君”のことを考え、自分の恋心と向き合っているのですね。

 

夜の淵 君を待ち
行き場のない 想いがまた夜空に浮かんで
<出典>君が好き/Mr.Children 作詞:桜井和寿

最後のサビの歌詞の一部分です。

月を見上げていたのは、“君”を待ちながらだったのでしょうか。待っている間に宙に浮く自分の想い。それを追いかけた先に月が見えた。そんな情景が浮かびます。

主人公はこの夜“君”に会えたのかな…。この曲を聞く度にそれがとても気になってしまうんですよね。

 

学びの一言

生きる意味はこの想いだけで十分。そう思える恋は人生で最高級の経験だ。

この曲と歌詞に感化されたところもあるかもしれませんが、僕自身がかつてそう思える片想いをしていました。そのころこの曲を何度聞いたことか…。

その恋が実るにしろ、破れるにしろ、いつかはそんな恋をしていたことは過去のことになる日が来るでしょう。そのときには、まったく新しい生きる意味を持っていることでしょう。

でも、人生のなかでその一時、そう思える恋をしていたという事実はとてもとても尊いことなんです。

「人生とは何か」という未だ誰も解明できていない問いに、そのときの自分は答えを見つけていたのですから。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

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コメント

  1. ふぎやん より:

    面白い考察、読ませていただきました!ありがとうございました♪
    僕はこの曲の主人公は恋心を持つ「君」に会いに行ったわけではないんじゃないかな?と思いました。缶コーヒーを二つ買ったのは君がいる妄想?というかいたらなぁ、という「惰性」で買ったのではないかなと思いました。
    ラスサビの「君を待ち〜」は、君と隣り合う日々を待ち〜という意味かなーと思いました。
    僕は高校生のミスチルファンで周りにミスチル好きな子もあんまりいないので、こういう考察など、読むの大好きです!Mr.かぷちーのさん、これからもいろんな曲お願いします!

    • Mr.かぷちーのMr.かぷちーの より:

      ふぎやさんさん、コメント返し遅くなりごめんなさい!
      こちらこそとても素敵な考察を、ありがとうございます。
      「君がいる妄想」という解釈、すごくおもしろいですね!
      しかも、高校生でしたか!若い!(笑)
      ミスチル好きのセンス、ぜひ大事にしてくださいね(^^)

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