「箱庭」の歌詞から学ぶ

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「箱庭」の歌詞学歌詞解釈

Mr.Children「箱庭」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

⇒歌詞全文はこちらを参照(J-Lyric.net様)

 

失恋してまだ日が浅いことが読み取れる歌詞です。

そして主人公の“僕”はその失恋を思い切り引きずっちゃってますね。そしてそれを痛いほど自覚しています。

別れた彼女のことだけを考えて小さな世界観で生きている。これを箱庭と表現しているのですね。

歌詞の深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

ヒリヒリと流れる 傷口から染み出る
赤い血の色の悲しみが 胸にこぼれる
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

歌い出しのこの歌詞から、胸、つまり心に傷を負っていることがわかります。

僕個人としては、失恋を色彩で表すと、どんよりと重い灰色か紺色というイメージなのですが、ここでは赤い血の色と表現されてます。ヒリヒリとした痛みを連想させられますね。

傷口からの血が流れるということは、別れることになってしまってまだ日が浅いのではないか、というのが僕の解釈の大前提です。

 

ジリジリ寂しさは 現実味帯びてくる
気づかぬふりはできない でも認めたくもない
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この感覚はとてもわかりますね…!最初は夢のような嘘のような、現実とは考えられないのですが、ジリジリと現実だと突きつけられる。

でも、認めたくないんですよね。でも気づかぬふりしてもしょうがなくて…。でもやっぱり認めたくな…(以下略)

 

きっと僕が考えていた以上に
小さな箱庭で僕は生きてる
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

“箱庭”というワードが出てきました。全体の解釈のところにも書きましたが、この曲の歌詞解釈でカギになって来るのは、この“箱庭”とは何だろうというところ。

僕は、いまだに別れた彼女のことしか考えられない主人公の“僕”の心を比喩しているのだと考えます。

他のことなんて考えられない。ましてや他の女性のことなんて全然見れない。主人公のそんな小さな世界観を言い表すワード、それが“箱庭”ではないでしょうか。

ちなみに、そもそも箱庭って何かわかりますでしょうか。ネットで調べてみました。

浅い箱に土砂を入れ、家・橋などの模型を置いたり小さい木を植えたりして、山水の景色や庭園をかたどったもの。
出典:https://toyamatome.com/event/georama/

小さな箱の中に作った庭。そこに生きてるということは、限られた小さな世界で生きているという意味なのかなというのがこの解釈の裏づけです。

 

誰のための愛じゃなく
誰のための恋じゃなく
不器用なまでに僕はただ 君を大好きでした
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

なんだか自分のしてきた恋愛を反省しているようですが、いやいや、恋って、そんなもんでしょう。…違いますか?

恋って自分勝手なものだし、不器用なまでにただ好きでこそ恋ですよ。

「好きでした」ではなく「大好きでした」というのが可愛らしさと健気さがありますよね。ピュアさを感じます。

 

明日には明日の風が吹くっていうけど
今日の太陽を浴びたい 月に見惚れたい
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

明日、つまり未来のことなんて今はどうでもいい。考えられない。という心境なのでしょうね。

今感じられる幸せがほしい!という気持ちを太陽と月で表す桜井さん。詩人ですよね。

 

いつのまに過ぎ去っていた誕生日
祝ってくれる人がもういないことを知る
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

散々失恋前提で解釈してきましたが、実は、この歌詞までは明確に別れたとはわからないんですよね。この歌詞がこの曲は失恋ソングであることを決定づけています。

しかし、自分の誕生日をその日のうちに思い出さないとは、かなりのダメージを負っています。

僕は失恋したとき、「去年の誕生日は幸せだったのにな」とめそめそと誕生日を強く意識していました。これはこれで痛いやつですね。

 

乱暴なまでに僕はまだ 君を好きで
残酷なまでに温かな思い出に生きてる
<出典>箱庭/Mr.Children 作詞:桜井和寿

最後の部分で言っちゃいました。「まだ君を好き」。それまでは強がって「大好きでした」と過去形にしていたのに。

残酷なまでに温かいというのもすごい表現ですね。失恋において、温かだった思い出ほど残酷なものってありません。過去が温かい分、現在がひどく冷たく感じるんですよね。

 

学びの一言

主人公が自分で作ったうえで住み着いてしまっている箱庭には、たぶん、残酷なまでに温かな思い出を再現した景色が広がっているのでしょう。

でも、箱は何かをしまうもの。その箱庭から飛び出して、思い出をしまおうと思う瞬間は必ず来ます。

それまで、箱庭にうずくまる時間があってもいいのではないでしょうか。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

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