「ALIVE」の歌詞から学ぶ

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「ALIVE」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「ALIVE」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

歌詞全文はこちらを参照(J-Lyric.net様)

 アライブ あらいぶ

人間という生き物や現実の人生についての毒感のイメージが強い曲です。しかし、歌詞の流れに注目すると、これほど生きることの前向きさの強い曲はありません。

ちょっとだけ話はそれますが、ツアー『未完』での「ALIVE」を聞いたときから、そのときの演出が頭を離れません。その演出とは、桜井さんがルームランナーのようなものに乗り、この曲の間ずっと歩きながら歌い切ったのです。

桜井さんの歩くシルエットが、荒野のアニメーションと重なった映像演出もあり、そのインパクトは強烈でした。

この演出とこの歌詞には、やっぱり深い関係とメッセージがあって、それこそがこの「ALIVE」の歌詞の神髄だと感じています。

それを以下にしっかり書いていきますね。

歌詞の深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

馬鹿げた仕事を終え
環状線で家路を辿る車の中で
全部おりたい 寝転んでたい
そうぼやきながら 今日が行き過ぎる
<出典>ALIVE/Mr.Children 作詞:桜井和寿

出だしからストレートな毒が出ています。「馬鹿げた仕事」というフレーズ、強烈です。

そんな仕事への不満を抱えながら車を運転して帰る途中、「もう抱えているもの全部投げ出したい」という衝動に駆られるのですが、それは所詮たった一人の人間のぼやきに過ぎず、お構いなしに日々は過ぎていきます。

なんかこれ、すごく共感できちゃいますよね。特にあなたがサラリーマンなら、似たような衝動に駆られた経験、あるのではないですか?

 

人類は醜くても 人生は儚くても
愛し合える時を待つのかい
無駄なんじゃない 大人気ない
<出典>ALIVE/Mr.Children 作詞:桜井和寿

人類は醜くい存在であり、人生は儚く短いもの。それなのに、その人類同士で愛を傾け合う価値なんてあるのか?という問い。

こんなことをストレートに問われたら、なんて返せばいいのでしょう。この部分の歌詞を読むと、ドキッとさせられます。

 

知っちゃいながら さぁ 行こう
<出典>ALIVE/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この曲の歌詞の神髄はここだと僕は確信しています。

人類が醜いエゴの塊であること、人生はあっけなく儚いものであること。その他もろもろ。

それらすべて知っている。わかっている。だけど、さぁ行こう。

このメッセージ性です。

全部投げ出して寝転んでしまうのではなく、その気持ちは心の中だけにしまっておいて、とにかく僕たちは行くしかない。

何も知らないで状態で前に進むより、嫌なものやことをすべて知っているうえで前に進む方が何倍もつらいです。また嫌な物事に出会うということですからね。

それもわかったうえで、それでも「さぁ行こう」と自分を鼓舞する姿にこの上ない勇気をもらえます。

 

夢はなくとも 希望はなくとも 目の前の遥かな道を
やがて何処かで 光は射すだろう その日まで魂は燃え
<出典>ALIVE/Mr.Children 作詞:桜井和寿

サビの歌詞です。

「さぁ行こう」と歩き出したときには、夢や希望はなかったし、歩き出してからもそれらは特に見つからない。いつ見つかるかもわからない。このことを“遥かな道”と表現しています。

しかし…次の歌詞です。いつかどこかのタイミングで光は射すだろう。

こんなふうに考えられる強さはどこから来るのか。

“根拠のない自信”なんて小さなものではありません。これは、生まれてきた以上、前に向かって生き抜かなくてはならないという与えられた使命を理解しているからだと、僕は考えています。

 

迷いや悩みなど 一生消えぬものと思えたなら
ボクらはスーパーマン
<出典>ALIVE/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この部分の歌詞も好きです。

迷いや悩みというものは、今はあるけどいつか消えるものだと思っているところ、確かにありますよね。根拠は別になくても、頑張っていればいつかは乗り越えられる…。なんて言ってたりして。

しかし、これはきっと違うんですよね。今抱えている迷いや悩みを乗り越えられたとしても、そのときはそのときでまた別の迷いや悩みを持つのだと思います。これまでの人生を思い返してみればそうでした。迷いや悩み、消えたことない…(笑)

だからこそ、迷いや悩みは生きている間ずっと抱えていなくてはならない。それが人生なんだ。

こんなふうに、迷いや悩みは人生を生きるのとセット販売であることを受け入れられたなら、それはもう人間を越えたスーパーマンになったも同然。

このあとの歌詞を読むと、そんなスーパーマンに変身してこの先を生きていこうよ。という解釈をすればいいのだと思います。「スーパーマンになんてなれないから仕方ない」という意味ではなくて。

このあとは、サビのメロディが続き、歌詞についても先に書いたサビの歌詞の意味合いに類似した表現が繰り返されていきます。

 

学びの一言

人間や人生というものについて、嫌なところばかりが目についても、前向きに生きることだけは辞めてはならない。

前向きというのは、人によって向きが違って来ます。ポジティブな方、自信が願う方へと向かえばそれでいいのです。

それでも、迷いや悩みはそのときどきで抱えることになります。なので、つらいことも多いでしょう。

しかし、いつか光が射し、視界一面に花が咲く瞬間に出会える。それだけは忘れないでとにかく、さぁ行こう。

毒のあるフレーズが印象に強い曲ですが、それ以上の力強さで僕たちの背中を前に押してくれる曲です。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

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