「羊、吠える」の歌詞から学ぶ

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「羊、吠える」の歌詞学歌詞解釈

Mr.Children「羊、吠える」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

⇒歌詞全文はこちらを参照(J-Lyric.net様)

 

この歌詞の主人公からは、全面に「カッコ悪い感」あるいは「負け組感」が出ていますよね。

しかし、その裏面では、そんな自分を奮い立たせるフレーズをちゃんと持っているしたたかさも読み取れます。

狼のようなカッコイイ存在にはなれない羊だけど、吠えることはできる。

世間では負け組と見られてしまうカッコ悪い存在でも、“カッコ悪いままで前に進んでやる”という美学に感動させられる詩です。

歌詞の深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

いいこと「49」 嫌なこと「51」の比率
<出典>羊、吠える/Mr.Children 作詞:桜井和寿

なんてパッとしない比率なんでしょう。

でも同時に「なんかわかるわ~」と思った方も多いのでは?まさしく僕もそうでした。

ギリギリのラインでいいことの方が多いのですが、ポジティブなのかネガティブなのか絶妙です。

ひょっとしたら、世界で一番共感を得られるフレーズではないでしょうか。

 

あまり多くの期待を もう自分によせていない
ときどき褒めてくれる人に出会う それで十分
<出典>羊、吠える/Mr.Children 作詞:桜井和寿

パッとしない自分ですが、そんな自分を受け入れている姿が読み取れます。そんな自分自身に多くの期待なんて、それは寄せられないでしょう。

こんなことを考え出した主人公は、ふとあることを思い出します。

「こんな自分でも、ときどき褒めてくれる人がいるよな。だからまぁ、おれってそこまでダメな奴でもないのかもな。そうさ、それで十分。そういうことにしておこう」

こんな独り言のようなつぶやきが聞こえて来そうです。

でも、僕はこれはすごく有効なことだと思うんです。ときどき褒められるというような小さな成功体験を糧にして、少しでもポジティブに生きることが大事です。

 

狼の血筋じゃないから
いっそ羊の声で吠える
<出典>羊、吠える/Mr.Children 作詞:桜井和寿

サビの歌詞にしてこの曲の神髄である歌詞です。

僕はこの歌詞を知ってから、狼が吠えるよりも羊が吠えている映像の方がカッコいいと洗脳されてしまいました。

スポーツ漫画でいうと、勝った方が雄たけびを上げるより、負けた方がぐしゃぐしゃで泣きながら立ち上がる方がカッコイイですもんね。何より、魂を揺さぶられるものがあります。

 

殴られたなら もう片一方の頬を差し出すように
潔く生きれたならどんなにか素敵だろう
<出典>羊、吠える/Mr.Children 作詞:桜井和寿

こんな生き方ができたらそれこそカッコイイですよね。男なら(女性でも?)憧れる生き様ではないでしょうか。

殴られたら、当然痛いし、精神的にも衝撃を受けます。そして何より惨め。もう一発なんてごめんです。

でも、そこでもう片一方の頬を差し出すということは、そんな惨めな自分も受け入れ、なおかつ揺るがない誇りがある証拠。

僕も男として、生きているうちにこのレベルにまで達することができたら…と、この主人公と同じく空想します。

 

少し憎みながら
深く愛しながら
<出典>羊、吠える/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この曲最後のフレーズです。

ここで「少し憎み、深く愛している」のは、歌詞の中で言う“君”ではなく、“僕”のことです。つまり、自分自身のこと。

というのが僕の独自解釈です。

パッとしないけど、そんな自分で勝負したいと思う。そんな自分が嫌いじゃなくて、むしろ好きだ。

こんな感覚、ちょっと共感できるんですよね。

「自分を好きになれないと、納得いく人生は送れない」と僕は常々思っていて、理想とする自分になれなくても、そんな自分を認めて好きでいてあげることはできるものです。いや、むしろそんなことは自分にしかできないのです。

少し憎みつつ深く愛す。これはこう言い換えることができます。

欠点も全部含めて自分を愛する。

これができているのだから、この曲の主人公“僕”は、負け組どころか人間的になかなかスゴイ人物だと思うのです。

 

学びの一言

“カッコ悪いことのカッコよさ”を見つけ出し、自分をしっかり愛して生きよう。

パッとしない自分を肯定して、潔く生きること。自分を愛してさえいれば、どんな状況でも道は開けます。

自分の未来を諦めていないワケですから、これは当然のことです。

なんだか自分という存在がパッとしない、ぼんやりしたものに思えたら、即座にこの曲を聞くことをオススメします。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

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