「斜陽」の歌詞から学ぶ

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「斜陽」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「斜陽」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体からの意味解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

 

「斜陽」とは「西に傾いた太陽」や「勢威・富貴などが衰亡に向かっていること」といった意味の言葉(参考:goo辞書「斜陽」

かつて素晴らしかったものが、時間の経過にしたがって寂れていく。そんな憂いを感じさせるタイトルと歌詞です。

しかし、歌詞の後半では、そうして寂れてしまったなかにも残っている大事なものの存在や、栄えていたときの記憶は消えずに残っていることなどを示唆しています。

寂れたり、衰退したものを「もう終わりだ」と切り捨てるだけではなく、それがかつて放っていたエネルギーや、大事なエッセンスを感じることで、前に進めることもある。

そんなことを教えてもらえるような歌詞です。

 

歌詞全文(引用)

「夏が終わる」 その気配を
陽射しの弱さで無意識が悟るような
時の流れ 音をたてぬ速さで
様々なものに翳りを与えてゆく

心の中にある 青い蒼い空
今尚 雲一つなく澄み渡る
陽気な声がそこには響いてて
青空の下 人は集い笑ってる

ビルの影が東に伸びて
家路を辿る人の背中が増えてく
その営み それぞれの役割を
果たしながら 背負いながら歩いていく

憂いをおびたオレンジ色の空
眩しさは消えてもまだ温かい
懐かしい歌をふと口ずさめば
愛しき人の面影がふと浮かび上がる

心の中にある 青い蒼い空
今尚 雲一つなく澄み渡る
その眩しさに また目を細めて
今日も僕は大空に手を伸ばしてみる

<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

 

 

歌詞の意味を深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

 

「夏が終わる」 その気配を
陽射しの弱さで無意識が悟るような
時の流れ 音をたてぬ速さで
様々なものに翳りを与えてゆく
<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

夏の凄まじいまでの陽射しの強さは、暑くて嫌になってしまうという印象が強いものですが、一方で大きなエネルギーを感じるものです。

そのエネルギーが、だんだんと弱くなり、やがて夏が終わっていくように、この歌詞の主人公は何かが衰えていくのを無意識のうちに悟ったようです。

それが何かは読み取れませんが、「時間は確実かつ猛スピードで過ぎ、このようにいろんなものに衰えを与えていくものなんだ」ということを実感している様子がわかります。

 

心の中にある 青い蒼い空
今尚 雲一つなく澄み渡る
陽気な声がそこには響いてて
青空の下 人は集い笑ってる
<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この部分でも、“夏”の印象を感じます。主人公が翳りゆく雰囲気を感じたものは、夏に関するものなのでしょうか。

夏の青くて大きな空のもと、人が集まり、にぎやかに笑い合っていた記憶。しかしそれも、夏が終われば遠い記憶のように感じてしまうものです。

主人公もまた、それに似た感覚を持ち、時の流れの必然をぼんやりと感じているようです。

 

 

ビルの影が東に伸びて
家路を辿る人の背中が増えてく
その営み それぞれの役割を
果たしながら 背負いながら歩いていく
<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

世間に夕暮れが迫ってきている様子が鮮明に描かれているこのフレーズ。

僕のイメージでは、ここで描かれている人々はうつむき加減の表情に感じます。

人々は、それぞれに役割を持ちながら、日々を送っている。その役割は、仕事であったり、家庭であったり、自分自身で掲げた夢への歩みだったりさまざまです。

今日の分のその役割を果たし、「今日も役割を果たした」と安堵しつつも、明日もまたその役割を背負って行かなくてはならない。

役割は、重い荷物でありながら、同時に生きる希望にもなっている。

確かに、そんなふうに人は生きているのかもしれない。そう感じさせられるフレーズです。

 

憂いをおびたオレンジ色の空
眩しさは消えてもまだ温かい
懐かしい歌をふと口ずさめば
愛しき人の面影がふと浮かび上がる
<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

夕暮れの景色に憂いの雰囲気を感じながらも、まだ晩夏の夕日。暖かさはまだしっかりと残っているはずです。

全盛期を過ぎても、まだその名残がある。そんなことを感じていると、無意識に懐かしい歌を口ずさんでいた主人公。

その歌が思い出の歌だったりするのでしょう。愛しい人の面影を思い出します。

 

心の中にある 青い蒼い空
今尚 雲一つなく澄み渡る
その眩しさに また目を細めて
今日も僕は大空に手を伸ばしてみる
<出典>斜陽/Mr.Children 作詞:桜井和寿

終わりのサビ歌詞です。

今はもうない、心の中にある澄み渡る青い空に、もう一度思いを馳せる主人公。

「心の中にある 青い蒼い空」とは、“斜陽”の現在から見る全盛期のことを指しています。

この部分では、その全盛期をただ懐かしむだけでなく、もう一度その景色を実際に目にできるよう、行動していこう。そんな主人公の姿勢が感じられる歌詞になっています。

 

 

歌詞の意味からの学び

翳りが見えても、そこで“終わり”とは限らない。その翳りをどう捉えるか、そしてどう行動するかこそが行く末を決める。

すべてのものには“斜陽”の時期がきて、やがて終わっていくものです。

しかし、それを見て「終わってしまった」と捉え、考えたり、行動したりするのを諦めたときこそ、本当の終わりなのだと思います。

今年の夏は終わって行くけど、来年の夏を信じて歩んでいく。今回の目標には手が届かなかったけど、新たな目標を立てて、それを目指して前を向く。

そんな新たな“始まり”を信じることができたなら、斜陽や終わりはただの憂いや嘆きではなく、自分が目指す場所への通過点だと捉えることができるのではないでしょうか。

 

▼「重力と呼吸」までの“全曲”詩集。冒頭の桜井さんの作詞に対する熱い想いが超貴重です。

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しゃよう

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