「永遠」の歌詞から学ぶ。

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ミスチル「永遠」の歌詞から学ぶ歌詞解釈

Mr.Children「永遠」の歌詞の意味と解釈を書いて行きます。

歌詞全体の解釈

まずはこの曲の歌詞全体の解釈から。

 

Netflix映画『桜のような僕の恋人』の主題歌となっている本曲。

“これでもかってくらい感情移入し、物語にシンクロさせてこの曲を制作しました”

と桜井さんが公式のコメントを寄せていることから、映画の内容の影響が歌詞に多分に含まれていると伺い知れます。

歌詞からは、主人公が愛する“君”をある運命で失ってしまった。そんなエピソードが見えてきます。

また、その運命とは、“凄いスピードで逝ってしまう君に”というフレーズからも、「死」であることも明白です。

今を切り取るシャッターが残したものは、過去の映像となっていきます。

自分と一緒に生きていた“君”の存在をも過去になってしまった悲しみを噛みしめつつも、永遠に“君”を自分の中に生かしながら生きていく覚悟を、主人公はしっかりと持っている。

そんな主人公の想いと生き様に心が強く揺さぶられる歌詞です。

▼Netflix映画『桜のような僕の恋人』予告編

歌詞全文(引用)

桜舞う遊歩道
花火あがる夜の浜辺
ヒラヒラ キラキラ
記憶の中で光ってる

レンズを向けるたび
顔を背けていたのは
照れてるだけだと
理解しようとしてきたんだ

彷徨えば彷徨うほど
出口から遠く離れる迷路みたい
今も答えを探して歩いてんだよ
君のいない場所で

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
必死で何かを僕に伝えようとしてる
あの日の君が見える
一瞬でさえも逃したくなくて
夢中で追いかけるよ
今はもう
ここにはいない君の笑顔を

君を知る人から
君について聞かれるたび
どうしていいのか
その場から立ち去るだけ

語らえば語らうほど
気持ちから遠く
言葉は無意味になる
強力な恋の魔法が
まだ解けてないから
幸せとすら感じる

空に残された白い飛行機雲
ふと自分が重なる
凄いスピードで逝ってしまう君に
必死で追い縋る
君さえ知らない
本当の君を見せてあげたかった
静かに眠ってる横顔も綺麗だ

時は行き過ぎる
そこになんらかの意味を
人は見出そうとするけど
冗談が過ぎる
たとえ神様であっても
死ぬまで許さない

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
涙色をした雨で覆われていても
笑顔の君が見える
僕しか知らない
愛おしい仕草を
この胸に焼き付けるよ
怒ってる顔も堪らなく好きだった
もう会えなくても
君は僕の中の永遠

<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

歌詞の意味を深読み

ここからは歌詞を抜粋し、独自解釈の深読みをしていきます。

先ほども触れたとおり、Netflix映画『桜のような僕の恋人』のストーリーにシンクロさせて製作したと桜井さんご本人が言っていることから、この映画のあらすじに沿った解釈になってしまうことをご了承ください。

公開されている予告でわかること以外のネタバレは含まないように書いていきますので、その点はご安心くださいね。

 

桜舞う遊歩道
花火あがる夜の浜辺
ヒラヒラ キラキラ
記憶の中で光ってる
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

きらめきのある明るい景色を強く想起させる歌い出しの歌詞です。

主人公と“君”が楽しく幸せに過ごしていた日々のことを描いています。

しかし、最後の“記憶の中で”というフレーズが、このあとのストーリーへの伏線を張る一言になっているんですよね。

 

レンズを向けるたび
顔を背けていたのは
照れてるだけだと
理解しようとしてきたんだ
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

『桜のような僕の恋人』のヒロインはある病気です。

レンズを向けるたびヒロインが顔を背けていた理由は、主人公の理解とは裏腹に、病気のことを悟られまいとしていたから。

という真実があったことを描写しているのでしょう。

 

彷徨えば彷徨うほど
出口から遠く離れる迷路みたい
今も答えを探して歩いてんだよ
君のいない場所で
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

ここでは、もうすでに“君”がいなくなってしまっている現在での主人公の想いが書かれています。

“君”がいなくなってしまい、答えを知ることができない今、ひとりで苦悩しても主人公には答えは見つけられません。

主人公が求める答えの問いとは、最も大きな視点でいうと“君”がいなくなってしまったこれからをどう生きればよいのか。という問いなのでしょう。

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
必死で何かを僕に伝えようとしてる
あの日の君が見える
一瞬でさえも逃したくなくて
夢中で追いかけるよ
今はもう
ここにはいない君の笑顔を
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

“独りきりシャッターを押す人差し指”、なんとも切ないサビのフレーズです。

先ほど“照れてるだけだと理解しようとしてきた”と言っていた主人公ですが、本当は何か重たい事情があることを彼女の様子から察していたということが伺えます。

現在の主人公は“君”が病気だった事実や、それを隠そうとしていた気持ちをすでに知っているのでしょう。

それを知っているからこそ答えを追い続けていて、そのためにレンズを覗き、シャッターを切っているのです。

写真を撮る場所は、きっと“君”とかつて過ごした場所なのでしょうね・・・

 

君を知る人から
君について聞かれるたび
どうしていいのか
その場から立ち去るだけ
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

これは残された主人公にとっては非常にツラいシーンですよね。

僕が主人公と同じ立場だったとしても、同じ行動を取ってしまうのではないかと思います。

そして、主人公の「“君”がいないことをまだ受け入れられない。受け入れたくない」という気持ちも滲んでいるように感じます。

 

語らえば語らうほど
気持ちから遠く
言葉は無意味になる
強力な恋の魔法が
まだ解けてないから
幸せとすら感じる
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この曲の歌詞で僕が最も好きな部分です。

主人公は、“君”について語るほど、その言葉には自分の本心を表しておらず、気持ちが追いついていないことを実感するのです。

“君”への恋心がいまだに強すぎて、死を受け入れらないし、自分の心が整理できていないからです。

でも、逆説的に、死を受け入れられず、心が整理できないほど、今でも“君”への恋の魔法にかかっている自分のことを幸せとすら感じると言うのです。

「恋」と「愛」の違いって難しいものだと思っていましたが、ここが恋と愛の境界なんだと気づかされた気がしました。

“君”への恋心がいまだに強すぎて、死を受け入れらないし、自分の心が整理できていない。ここが恋です。

逆説的に、死を受け入れられず、心が整理できないほど、今でも“君”への恋の魔法にかかっている自分のことを幸せとすら感じる。そしてここが愛。

深すぎる歌詞に心を打たれてしまいました。

空に残された白い飛行機雲
ふと自分が重なる
凄いスピードで逝ってしまう君に
必死で追い縋る
君さえ知らない
本当の君を見せてあげたかった
静かに眠ってる横顔も綺麗だ
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

この部分の描写も見事の一言です。

“君”に残された自分のことを、飛行機が残す飛行機雲をメタファーにしています。

逝ってしまった“君”に届けることは永遠にできないけど、主人公は彼女の魅力的な姿をたくさん知っていて、それを教えてあげたかったんですよね。

でも、やはりそれを教えることはできない。彼女は先に行き、自分は後に残された存在だから。

 

時は行き過ぎる
そこになんらかの意味を
人は見出そうとするけど
冗談が過ぎる
たとえ神様であっても
死ぬまで許さない
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

ここの歌詞も非常に学びが深すぎる歌詞です。

確かに、時が過ぎることについて、僕たちは何らかの意味を見出そうとしがちですよね。

それは、「そこに何らかの意味があって欲しい」と願う気持ちがあるためです。

でも、主人公はそんな考え方に「冗談が過ぎる」「たとえ神様であっても死ぬまで許さない」とまで強調し、嫌悪しています。

それはそうですよね。主人公にとって、時が過ぎたこと(=“君”が逝ってしまったこと)に、前向きな意味なんて見出せるはずがないのですから。

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
涙色をした雨で覆われていても
笑顔の君が見える
僕しか知らない
愛おしい仕草を
この胸に焼き付けるよ
怒ってる顔も堪らなく好きだった
もう会えなくても
君は僕の中の永遠
<出典>永遠/Mr.Children 作詞:桜井和寿

最後のサビの歌詞です。

レンズを覗くとき、涙があふれてしまうこともある主人公。

ですが、さらにその先を見ると、やはり記憶にあるのは“君”の笑顔が見える。

主人公しか知らない仕草、そして怒った顔も、笑顔の“君”と一緒に永遠に心に残して生きていく。

当然、そんな生き方は非常にツラいことでしょう。それでもなお「永遠」を覚悟した主人公の心情に胸を打たれます。

歌詞解釈からの学び

「永遠」というものは、実在する。

「永遠」って、儚い言葉の代表のように思っていました。

しかし、この歌詞を読むことで、「永遠」って実在するんだなと腑に落ちました。

だって、主人公の“君”への想いや思い出は、永遠に消えないだろうと容易に想像がついたからです。

年を重ねても、そのなかで別の人と結婚したとしても、“君”との思い出やそのときに持っていた感情の記憶は絶対に消えないと想像できます。

永遠って、本当はもっと身近にたくさん存在しているものではないか、なんて180°意識を変えられた曲となりました。

▼新曲つながりでこちらの曲もどうぞ。

▼Mr.Children公式サイトのニュースページでは、桜井さんが寄せたコメントが見られます。

Mr.Children Official Website.
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コメント

  1. 久野です より:

    ありがとう。ちゃんと解説してくださって。私が最初聞いた時はまず、
    冗談が過ぎる/たとえ神様であっても/死ぬまで許さない
    のフレーズが真っ先に残って、そんんs激しい気持ちの歌詞なんだと思いました。十分細かく解説していただき、理解でき、永遠の重さが伝わり涙出ました。ありがとうございました。

    • Mr.かぷちーのMr.かぷちーの より:

      久野さん、コメントありがとうございます!
      僕もここは一番と言っていいくらいインパクトの強さを感じるフレーズです。
      もちろん僕の勝手な解釈ではありますが、共感していただけたならばとてもうれしいです!

      • ぴかりん より:

        素晴らしい解説ありがとうございます。本当いつも桜井さんはよくこんな詩が書けるなと思います。永遠は恋愛の価値観を変えられたし究極の愛の形を教えられたような気がします。この歌に出会えて本当に良かったです。これからもカプチーノさんの解説楽しみにしてます。

        • Mr.かぷちーのMr.かぷちーの より:

          嬉しいコメントありがとうございます!
          本当ですよね。歌詞から豊富な人生観が学べますよね。
          究極の愛、ですよね。恋愛観変えられてしまいましたか…!
          ちょっと新しい記事書けてませんが、また時間を見つけて書くので、また遊びにきてくださいね!

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